やま猫SOMETIMES

やまだ紫クロニクル

せけんなど、どうでもいいのです。おひさまいっこ あれば

やまだ紫クロニクル

全著作書肆データ

*Cはカラー=色、1Cなら単色、4Cなら印刷CMYKカラー、上製はハードカバー。
*PPはカバーにビニールがけ、カバーを外したところが通常は「表紙」。表紙の裏が「見返し」。
*クロスとは以前は文字通り上製本を布で保護したもの、現在はコスト事情から「紙クロス」が殆ど。
*ノンブルとは印刷されているページ数のこと。また帯やスリップなど本文以外の部分を「ツキモノ」と総称。


鳳仙花(ほうせんか)

鳳仙花 書肆データ
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1980(昭和55)年10月15日初版
発行所… ブロンズ社
ISBNコード… なし(当時はISBNなし)
定価… 800円
判型… 四六判;並製
カバー・ツキモノ… 4C;PP/帯有り(1C)
表紙… 1C印刷あり
見返し… あり;印刷なし
その他… 本扉1Cあり
本文… 目次2;初出一覧1;解説3;奥付1
総ページ数… 208P;総スミ1C
収録作品 ノンブル 初出媒体 初出号数
本扉 1C(裏白) 描き下ろし
1
目次 2-3(4白)
落花生 5 未発表作
鳳仙花 47 COM 1969年7月号
あれはわたしの 65 COM 1969年10月号
九つの春 89 COM 1970年2月号
どじです 99 COM 1970年3月号
玉葱と人参 121 COM 1970年4合併号
わたしの恋人 139 ファニー 1970年5/8-22号
しつもんがあります 155 COM 1970年8月号
はためく 179 COM 1971年1月号
初出一覧 203
解説・紫さんの皺について/飯田耕一郎 204 書き下ろし
奥付-白 207

カバーイラストの原画はやまだ紫の実姉宅に今も飾られている。

見返しの色上質の色はピンク寄りの赤色。帯も赤の強いピンクで、白抜きで「ばちん ざらりん 鳳仙花はぜる」とある

この本は発行日的に「性悪猫」より遅くなったものの、収録作を見てお判りのように作品類はデビュー直後の「初期作品集」。

やまだ紫本人は、「COM時代の作品は未熟で恥ずかしい」と言い、その後作品収録や復刊は断って来た経緯がある。

ちなみにブロンズ社はこのしばらく後に倒産。やまだ曰く「印税は一円も貰えなかった。現物をちょっといただいたけど」

本人が再刊に乗り気ではなく、またブロンズ社自体も(後に再建したとはいえ)在庫を売った売らないのちょっとした行き違いもあり、 結局この初期傑作集は今に至るまで、日の目を見ず、「幻の初期作品集」と言われる。

やまだはこの時期の「COM」編集部の事をよく話してくれたが、「素人の漫画好きが編集をやってみた、という感じだった」という 印象だったそうだ。なのでよく原画を無くされたり、頼んだ事を忘れられていたりしたといい、全く編集としては信頼していなかった。

もちろん、だからといって「COM」はデビューした憧れの雑誌だし、漫画家仲間でキャンプへ出かけたり、座談会への参加、編集さんと 飲みに行くなど、楽しく過ごした「青春の一時代」だったと、楽しそうに述懐している。

解説をお願いした飯田耕一郎さんは当時COM編集部員から劇画家へと転進されていたが、個人的には後に十七年も生きることになる 白いペルシャ猫の「そう太」を貰い受けた。

ちなみにそう太の兄弟は、当時アシスタントをしていた近藤よう子さんのお宅へ引き取られたという。

詩を書き、それに好きな絵をつけていた少女が、やがて異才の漫画家として花開いていく過程の初期作品群。 余談。これらは絵の巧拙、時代性など今見ればもちろん古いと感じるところもあろうが、作家として訴えたい部分、描こうとした芯の部分は 今でも読む者の心をぐさりとえぐる。この「のほほんと生きてりゃわからないでしょ?」と上目遣いに匕首を突きつけられるような感覚に、漫画少年であった自分はやられたのであった。【白】

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